症例/坐骨神経痛(2)
患者様情報
来院されるまでの症状
・左臀部からふくらはぎにかけて激しい痛みが出てきた。
・歩くのもままならず、じっとしていても辛いという痛みに耐えかねて来院なさいました。
・お仕事はパソコンを操作するデスクワークが中心ということです。
四診と経過
患者様 | 男性 50代 神奈川 |
---|---|
初診 | 2009年4月 |
既往症 | なし |
他の症状 | なし |
■ | 初診後の経過 |
施術後、下肢にややだるさが感じられるとのことでしたが、2日後には消失しました。その後、週1回のペースで来院いただき、計4回の施術で痛みはほぼ治まりました。
■ | 診療(診断と施術) |
腹筋力の不足によって腰に過度の負担がかかっている様子でした。左腰部、臀部、ふくらはぎの張りが強く、首肩凝りも顕著にみられました。そこで、首から上がほてり、足は冷えているといった上下のアンバランスを整える施術を行った後、患部の突っ張りを鍼と灸で念入りに緩める施術を行いました。
使用した主要なツボ
*①腎兪(じんゆ)②大腸兪(だいちょうゆ)
③環跳(かんちょう) ④殷門(いんもん)
■ | ひとこと添えさせていただきます |
幼少期の怪我やスポーツによる故障は、年月を経て様々な症状を引き起してしまうことがあります。幼少期の怪我は身体の柔らかさや成長過程であること、スポーツによる怪我も他の機能でカバーできているなど、完治したと錯覚しがちです。素人判断をせずに、しっかりと治し切ることが大切です。また、後年に、その怪我や故障等が原因で発症した場合は、症状を鎮めたり治めるまで、通常以上に時間はかかりますが、機能を改善させる手当に努めることが大切に思います。焦らずに、しかし着実に治していく。鍼灸は、そういった手当にもっとも効果を期待できる治療法です。