症例/アトピー性皮膚炎
患者様情報
来院されるまでの症状
・幼少期から、季節の変わり目になると、首まわりや肘、膝の裏を中心に悪化し、痒みと発赤が現れるということです。
・最近、全身に及ぶ掻痒感に悩まされるようになり、来院なさいました。
患者様 | 20代 東京 |
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初診 | 2012年8月 |
既往症 | なし |
他の症状 | 腰痛、アレルギー性鼻炎 |
四診と経過
■ | 診療(診断と施術) |
・来院時は、からだ全体にザラつき感があり、乾燥すると皮膚が粉を吹いたような状態でした。
・右腰に大きなこりがありました。これが副腎の機能を悪くし、足のむくみや冷えの原因となっていました。
・副腎の機能回復のために、寸3のステンレス鍼で深瀉浅補の施術をしました。
・また、痒みや炎症が起きている箇所に瀉的に糸状灸を施しました。
・治療後は全体の皮膚のざらつきが滑らかになり、患部の赤みは少し引いていました。掻痒感も治まり、楽になったとのことでした。
■ | 初診後の経過 |
・週に1回のペースで4度の来院をしていただき、同様の施術を行いました。
・回を重ねるごとに、からだ全体に広がっていた赤みが取れて白くなり、皮膚の炎症は肘部分を残すだけとなりました。
・その後も、腰の張り具合や皮膚の状態が安定するまで、週に1回のペースで来院していただいています。
使用した主要なツボ
*①腎兪(じんゆ) ②志室(ししつ) ③手三里(てさんり)
■ | ひとこと添えさせていただきます |
・腰痛や冷え症の改善をはかると、からだ全体のホルモンバランスや循環が改善され、副腎の機能改善が促されていきます。
・副腎の働きが活発になると、ご自身が本来お持ちの自然治癒力が回復し、免疫力の働きによって、痒みや皮膚のトラブルの改善に働きかけられるようになります。
・この患者様のように、幼少期から長期間にわたって、お悩みを抱えてきた方は多くいらっしゃるかと思います。そういう方々には、即効性を期待せず、長いスパンの定期的で継続的な来院をお勧めします。