症例/喉頭炎

患者様情報

来院されるまでの症状

・喉頭炎になる数日前に扁桃腺が腫れたということです。
・扁桃腺の腫れはすぐに治ったようですが、翌日の朝起きると、声がかすれて出なくなっていました。
・喉の痛みはないのですが、水のようにサラサラとした鼻水が多量に出てきました。
・夕方になるにつれて咳き込みがひどくなり、長く話すことができなくなっていました。
・以上のような経過、そして、喉の奥の中央あたりにスカスカするような違和感があるといった症状を訴えられ、来院なさいました。

患者様 20代 神奈川
初診 2016年3月
既往症 なし
他の症状 肩こり、鼻水

四診と経過

診療(診断と施術)

・喉頭奥の中央は腎経の通っているところなので腎虚と診断しました。
・腎経の流れている所は喉にもあるので、その巡りの改善に努めることを目途として刺鍼しました。
・施術後、声が通るようになり声質も清音に近づいていました。
・首周りは熱感はないものの滞っている違和感がありましたので、接触瀉法(しゃほう)をしました。

初診後の経過

・一回だけの施術でしたが、無理な声の出し方をしないように助言をさせていただき、ご本人も気をつけていたら、数日の内に快癒したということです。

使用した主要なツボ

①華蓋(かがい) ②治喘(ちぜん) ③腎兪(じんゆ)

ひとこと添えさせていただきます

・喉頭炎は、ウイルスや細菌による感染が多いです。
・この患者さんの場合、花粉症で粘膜の抵抗力が弱っているところに細菌やウイルスが侵入したと考えられます。
・鍼灸の施術により、喉頭の炎症をひかせることは十分可能です。喉頭の周辺に使用したツボのように反応点があるので、そこに正しい処置をすれば、施術中でもはっきりとした改善が見られます。