症例/肩関節周囲炎(五十肩)(2)
患者様情報
来院されるまでの症状
・2ヵ月前に痛めた右肩をそのままにしていたところ、徐々に動きが悪くなり、前方に腕を上げようとすると激痛が走り、ふいの動作の際に痛みに襲われることが多くなった。
・2週間前から、夜間に痛みも出て、なかなか眠れないという症状で来院なさいました。
患者様 | 50代 東京 |
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初診 | 2010年7月 |
既往症 | なし |
他の症状 | 頭痛 |
四診と経過
■ | 診療(診断と施術) |
・からだ全体の筋肉が硬く、特に痛みの出ている右肩周り、肩甲骨周辺、右首筋などに極度の筋緊張がみられました。
・筋(すじ)を傷めたことによる気の滞りが原因と考え、滞りを取り除き、気を巡らす施術をしました。
・また、患部に冷え感があったため肩周りへの施灸で内部を温め、硬くなった筋を鍼で念入りに緩めました。
■ | 初診後の経過 |
・痛みが激しかったため、治療間隔を空けずに週2回の診療計画を提案させていただきました。
・3回目の施術後は、夜間の痛みが鎮まり、5回目の施術によって痛みもほぼ鎮まったために、治療完了と判断させていただきました。
使用した主要なツボ
* ①肩髃(けんぐう) ②前肩髃(まえけんぐう) ③肩髎(けんりょう)
■ | ひとこと添えさせていただきます |
・傷めた肩部に夏のクーラーによる冷えが加わり、夜間痛までに発展してしまった例と思われます。
・夜間痛がなくなり、可動域も広がったものの、まだ完全とはいえず、脆弱な状態にあるかと思われます。
・このような症状をお持ちの方は、季節の変わり目や冷えにはくれぐれも注意して、身体のメンテナンスを心がけ、症状が出る前に、あるいは定期的に受診なさるようお薦めします。