症例/めまい(1)
患者様情報
来院されるまでの症状
・仕事でパソコン業務の時間が長くなってから、両首肩から背中にかけての凝りがひどくなったと感じていらっしゃいました。
・最近になって、耳鳴りが始まり、時々痛みも伴うようになり、眠りが浅くなったということです。
・朝起床時にグルグルと回転するようなめまいが起こる日が多くなり、耐えられなくなって来院なさいました。
患者様 | 30代 神奈川 |
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初診 | 2010年4月 |
既往症 | 左坐骨神経痛 |
他の症状 | 頭痛、耳鳴り、吐き気 |
四診と経過
■ | 診療(診断と施術) |
・右の耳下腺の張り感と右後頭部、右後頸部の凝りをほぐし、右肩から背中にかけての冷えに対して灸を施しました。
・凝りや筋肉の緊張をほぐし、体内循環が良くなるにつれて耳鳴りは軽減し、めまいも回数が少なくなってきました。
■ | 初診後の経過 |
・めまいについては即効性を期待せずに、長いスパンで身体のバランスを整えることに意を注ぐことが大事です。
・首周りの凝りの蓄積予防から解消へ、眩暈の度合いの軽減から眩暈の頻度の減少へといった診療方針に従って、定期的で継続的な診療を提案させていただきました。
使用した主要なツボ
* ①翳風(えいふう) ②耳門(じもん) ③肩井(けんせい)
■ | ひとこと添えさせていただきます |
・めまいは他人にも医学的にも理解されにくい身体の異常ともいえます。
・医療検査をしても原因がわからない、あるいは原因がわかっても症状からなかなか解放されない、そういった厄介な症状の代表ともいえます。
・めまいの多くは首や肩の凝りの悪化に起因しているようです。
・鍼灸はめまいの軽減や予防に有効な治療といわれています。日頃から気血の循環を良くし、首の動きが悪くなる前に治療を受けるとめまいは起きにくくなるでしょう。