症例/不安神経症(2)
患者様情報
来院されるまでの症状
・数年前から不安や焦燥感から息苦しくなり、仕事中に激しい動悸が頻繁にするようになってきた。
・たまにマッサージに行ってみたが、効果はほとんどみられなかった。
・また、自律神経の影響で生理痛も重く、普段から下痢しやすく、お腹がすいても食欲なく食べられない、睡眠時間は短い上に途中で2回も起きてしまう等の症状もあった。
・座り仕事のため腰痛にも悩まされていた。
患者様 | 30代 神奈川 |
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初診 | 2017年3月 |
既往症 | なし |
他の症状 | 動悸、肩こり、腰痛、生理痛、下痢、食欲ない、浅眠 |
四診と経過
■ | 診療(診断と施術) |
・首肩が表面から緊張し、背中は全体的に艶がなくざらつき、特に肩甲骨の間に硬い凝りがありました。
・腰はハリが無く軟弱でだるそうな印象を受けました。
・食欲がない上に下痢気味なので、食べ物をうまく消化できていませんでした。
・身体に必要なものを吸収して身体を動かすエネルギーがないため、皮膚の艶は悪くざらついていたので、浅めの鍼で気を巡らすよう施術いたしました。
■ | 初診後の経過 |
・初診からまだ数回程度の治療ですが、診療後は身体にすっきり感を感じて楽になり、熟睡できるようになったということです。
・しかし、仕事を始めると徐々に身体が緊張し、気持ちが不安定になり動悸が出てくるようです。
・しばらくは、週1回ペースで通院し、徐々に身体の緊張をほぐし自律神経が整い、様々な症状が改善されることが期待できます。
使用した主要なツボ
* ①翳風(えいふう) ②缺盆(けつぼん) ③心兪(しんゆ) ④膈兪(かくゆ) ⑤大包(たいほう)
■ | ひとこと添えさせていただきます |
・仕事上のストレスで自律神経のバランスを崩してしまう方は多くいらっしゃいます。
・人間関係で気を遣いすぎたり、パソコンの見過ぎや残業が増え身体を酷使すると、血も消耗されていく人は多いと思います。
・今回のように不安感や焦燥感が現れる人、休日にゆっくり過ごしても疲れが取れない人、睡眠時間が少なく食欲もないなど、様々な症状に悩まされる方は多くいらっしゃいます。
・数回程度で症状が改善される方もおられますが、長年の積み重ねによるものなので本来その人が持つ自然治癒力を引き出し、気長に身体のメンテナンスを行うことが大切だと思います。