症例/不安神経症(1)

患者様情報

来院されるまでの症状

・昨年から食欲がなくなり嘔吐してしまう。「病気(癌)なのではないか」と不安になる。
・身体が冷えている感じがする。コリを感じるがどこなのかよくわからない。
・メインの仕事とは別に夜勤の仕事も行っていて、身内の病気なども重なったことからストレスや疲れからきているのではないかと考えられるが、仕事を休んだり辞めたりするわけにもいかず、悪化する症状に不安を感じながら来院なさいました。

患者様 40代 神奈川
初診 2015年5月
既往症 なし
他の症状 頭痛、右の葉を治療中

四診と経過

診療(診断と施術)

・もともと人に対してとても思いやりのある方のようですが、いつの間にかそれも重荷になるくらいバランスを崩してしまい、どう人と接すれば良いか、どう考えれば良いかわからなくなっていました。
・実際には身体の不調はなくても、バランスが崩れているのは確かなので、経絡の流れを整えて、背中や肩の緊張を緩め、温めることと同時に、話をたくさんすること、的確ではない思考の時は、厳しくご助言させていただきました。同時に、おしゃべりが楽しいということを感じていただくように心がけました。

初診後の経過

・週2回の施術から週1回へと減らしても日常生活におけるご本人のバランスも安定してきたようで、現在は元気に生活をされているとご報告を受けています。

使用した主要なツボ

①肺兪(はいゆ)  ②脾兪(ひゆ) ③胃兪(いゆ)  ④志室(ししゆ) ⑤百会(ひゃくえ)  ⑥膏肓(こうこう)

ひとこと添えさせていただきます

・仕事上のストレスで自律神経のバランスを崩してしまう方は多くいらっしゃいます。
・人間関係で気を遣いすぎたり、パソコンの見過ぎや残業が増え身体を酷使すると、血も消耗されていく人は多いと思います。
・今回のように不安感や焦燥感が現れる人、休日にゆっくり過ごしても疲れが取れない人、睡眠時間が少なく食欲もないなど、様々な症状に悩まされる方は多くいらっしゃいます。
・数回程度で症状が改善される方もおられますが、長年の積み重ねによるものなので本来その人が持つ自然治癒力を引き出し、気長に身体のメンテナンスを行うことが大切だと思います。